まず始めに、「褒める」ということに対してあなたはどう思いますか?
「褒められて嬉しい」と思いますか?それとも「褒められても嬉しいとは思わない」ですか?
内容や時と場合にもよるとは思いますが、褒められて嬉しいと思うのか、そうではないのかであなたの育った環境が反映されている可能性があります。
今現在「褒められること」に対して思うことと、幼い頃のあなたは褒められることに対してどう感じていましたか?
そして、実際あなたは「褒められて育ちましたか?」「褒められずに育ちましたか?」
自分が幼い頃にどう感じ、現在はどう感じているのか、そして、実際どう育ってきたのか、自分に問いただしてみてください。
今回は親がなぜ子どもを褒めなかったか、そしてそのことで今後成長していくにあたって起こる可能性が高いことについてお話ししていきます。
親が子どもを褒めない心理には、いくつか典型的なパターンがあります。1つだけが原因というより、複数が重なっていることも多いです。
1.「褒める=甘やかす」と思っている
・褒めると調子に乗る
・努力しなくなる
・謙虚さがなくなる
こうした価値観で育ってきた親に多いです。
昭和的な「褒めずに伸ばす」「できて当たり前」という教育観です。
2.親自身が褒められて育っていない
・どう褒めたらいいかわからない
・褒められる感覚に違和感がある
・愛情表現が苦手
これは無意識の連鎖で、悪気がないことがほとんどです。
3.完璧主義・期待が高すぎる
・「まだ足りない」が先に見える
・100点じゃないと評価しない
・失敗=ダメだと感じてしまう
結果として、できたことより「できなかった点」に目が向きます。
4.子どもをコントロールしたい
・褒めると主導権を握れなくなる
・評価する立場でいたい
・上下関係を保ちたい
この場合、褒める代わりにダメ出しや比較が増えがちです。
5.嫉妬・無意識の競争心
・自分よりうまくいってほしくない
・自分の満たされなさが刺激される
親本人も気づいていないケースが多く、扱いが難しい心理です。
6.愛情は「行動で示している」と思っている
・ご飯を作る
・お金を出す
・世話をする
これを「十分な愛情表現」だと思っており、言葉で褒める必要性を感じていません。
もし大人になったあなたが影響を感じているなら
・自己肯定感が低い
・褒められても素直に受け取れない
・常に「まだ足りない」と感じる
こうした傾向は、あなたの能力や価値の問題ではありません。
「褒められなかった」=「愛されていなかった」でもありませんが、必要な承認が足りなかったことは事実です。
親がほとんど褒めずに育てた場合、子ども全員に同じ影響が出るわけではないけれど、大人になってから次のような心理が見られることがあります。
①自己肯定感が低くなりやすい
何をしても、
・「まだまだ足りない」
・「これくらい当たり前」
・「自分なんて大したことない」
と思いやすい。
他人から褒められても素直に受け取れず、
「お世辞でしょ」
「たまたまだよ」
と否定してしまうこともあります。
②人からの評価に敏感になる
子どもの頃に認められた感覚が少ないと、
・上司からの評価
・恋人からの愛情表現
・SNSの反応
などに強く左右されることもあります。
「認めてもらいたい」という気持ちが人より強くなりやすくなってしまいます。
③完璧主義になりやすい
親に褒められなかった子は、
「もっと頑張れば認めてもらえるかも」
という考えを身につけることがあります。
その結果、
・ミスを極端に恐れる
・100点を目指し続ける
・自分に厳しすぎる
という傾向が出やすい。
④褒められることに違和感を覚える
褒められる経験が少ないと、
・どう反応していいかわからない
・落ち着かない
・疑ってしまう
ことがあります。
心のどこかで「自分は褒められるような人間じゃない」という思い込みを持っている場合もあります。
⑤恋愛で承認を求めやすい
恋人から、
・必要とされたい
・愛されていると確認したい
・もっと褒めてほしい
という気持ちが強くなることがあります。
場合によっては共依存的な関係になりやすくなることもあります。
⑥逆に、人を褒めるのが苦手になる
親から褒められた経験が少ないと、
・人をどう褒めればいいかわからない
・褒める文化に慣れていない
こともあります。
本人に悪気はなくても、周囲からは冷たい人に見えてしまうこともあります。
⑦頑張り続けないと価値がないと感じる
これがかなり多いです。
「成果を出している自分」
「役に立っている自分」
には価値を感じるけど、
何もしていない自分には価値を感じられない。
だから休むことに罪悪感を持ったり、人の役に立ちすぎたりする。
ただし、ここで大事なのは、
「褒められなかった=必ず問題が起きる」ではない
ということです。
親が褒める代わりに、
・愛情をしっかり示していた
・努力を認めていた
・安心感を与えていた
場合は、自己肯定感が育っている人もたくさんいます。
むしろ影響が大きいのは、
「褒められなかったこと」そのものより、
「認められている感覚がなかったこと」なんです。
ちなみに、親が褒めなかった理由によっても影響はかなり違ってきます。
・「照れくさくて褒められなかった親」
・「厳しく育てるのが正しいと思っていた親」
・「否定や批判ばかりだった親」
では、子どもが受ける心理的影響は結構変わってきます。
