あなたの身の回りには、不便なことや不適切なことはありませんか?
そして、不便や不適切なことに対してどう思いますか?
シンプルにただただ、不便だな〜、不適切だな〜で終わらせていますか?それとも、「不便や不適切な方が成長も出来て知恵がつく?」とポジティブに捉えていますか?
様々な考え方があるかとも思いますが、このポジティブな捉え方にはある程度その根拠があります。
ただし、「不便・不適切なら何でも成長につながる」というわけではなく、適度な不便さや、困難が一番成長しやすいと言われています。
今回は、不便と成長の関係について深掘りしていきます。
【不便や不適切のメリット・デメリット】
メリット
・地図アプリばかり使っていると道を覚えにくいけど、たまには自分で考えて歩くと方向感覚が育つ。
・電卓ばかり使うと暗算力は伸びにくいけど、自分で計算する機会があると計算力が身につく。
・困った時にすぐ答えを教えてもらうより、自分で考える時間がある方が問題解決力が育つ。
これは心理学では「望ましい困難(Desirable Difficulties)という考え方にも近くて、少し苦労することで記憶や学習が定着しやすくなることが知られています。
※「望ましい困難(Desirable Difficulties)」とは、学習時にあえて一定の負荷(摩擦)をかけることで、長期的な記憶の定着や応用力を高める認知心理学の概念です。
(心理学者のロバート・ビョーク(Robert Bjork)博士によって提唱されました。)
一方で、不便さが大きすぎると逆効果になることもあります。
デメリット
・毎日3時間通勤しなければならない
・使いずらいすぎるシステムで仕事をする。
・理不尽な環境でストレスばかり受ける。
こういう場合は、知恵がつくというより、疲労やストレスが大きくなって学習や成長を妨げることも少なくありません。
上記をまとめると・・・
・少し不便・少し難しい→成長しやすい✅
・快適すぎる→考える機会が減りやすい⚠️
・不便すぎる・理不尽すぎる→成長より消耗しやすい❌
人は「ちょっと頑張れば乗り越えられる」くらいの難しさの中で、一番知恵や工夫が身に付きやすいと考えられています。
この考え方は、心理学だけではなく教育学や認知科学でも広く支持されています。
【成長しやすい人としにくい人の違いは?】
実は、成長しやすい人は「能力が高い人」というより、経験をどう受け止めるかが違うことが多いんです。
1.「なぜ?」と考える人
成長しやすい人は、
・「なんでうまくいったんだろう?」
・「何で失敗したんだろう?」
・「次はどうしたらもっと良くなる?」
と振り返る習慣がある。
一方で成長しにくい人は、
・「運が悪かった。」
・「あの人のせい。」
・「まあいいか。」
で終わらせてしまいがち。
2.失敗を情報として捉える人
成長しやすい人は失敗を「自分がダメだった」ではなく、「この方法はうまくいかなかったんだな。」
と考えるので、次の挑戦につながりやすい。
3.素直に学べる人
素直といっても、何でも信じるという意味ではありません。
例えば、
・アドバイスを一度試してみる。
・他人の成功例を参考にする。
・自分の考えも見直してみる。
こういう柔軟さがある人は成長が早いです。
4.居心地の良い場所から少し出られる人
ずっと同じことだけしていると成長は緩やかになる。
成長しやすい人は、
「ちょっと不安だけど挑戦してみよう。」
という行動を繰り返している。
5.続けられる人
才能よりも意外と大きいのがこれです。
毎日少しずつでも続けられる人は、半年後・1年後には大きな差がつく。
6.フィードバックを活かせる人
誰でも指摘されるのは気持ちのいいものではないけれど、
成長しやすい人は
「その中に自分が良くなるヒントはあるかな?」
と考えられる。
もちろん、相手の言うことが全て正しいとは限らないので、内容を見極めることも大切になってきます。
【心理学では「成長マインドセット」が重要とされている】
心理学者のキャロル・ドゥエックは、「能力は努力や工夫で伸ばせる」という考え方(成長マインドセット)を持つ人は、新しいことへの挑戦や失敗から学ぶ姿勢を持ちやすいことを示しています。
逆に「能力は生まれつき決まっている」と強く考える人は、失敗を避ける行動を取りやすく、成長の機会を逃しやすい傾向があるとされています。
実は一番大きい違い
知識量やIQ以上に大きいのは、
「経験を経験のままで終わらせるか、それとも学びに変えるか」
という違いなんです。
同じ出来事を経験しても、
・「疲れた」で終わる人もいれば、
・「次はこうしよう」と一つ学んで終わる人もいる。
この小さな積み重ねが、数年後には大きな成長の差になって表れることが多いです。
